目標を持って取り組みたいキャリアアップ

人手不足は介護業界でも深刻な問題で、人手を確保することに加えて、定着してもらうために様々な工夫がされています。
その一つが、スキルアップの制度です。
国が主導で全国の事業所にキャリアパス制度を実施するよう求めていて、キャリアアップの道筋がはっきりしたことで介護士がモチベーションを維持しやすくなり、仕事にも良い影響が出ています。

介護士のキャリアアップでまず大切なのは、目標設定です。
介護士自身が1年後、5年後、10年後にどんな姿になっていたいか、どのように仕事をしたいかという点を明確にすると、介護のスペシャリストとして質の良い介護サービスを提供したいという意識につながり、仕事の工夫や知識習得の点で意欲的になれます。
目標設定は、目標管理シートなどに具体的に記載し、達成できるまでの期間を設定すると良いでしょう。
そして、定期的に見返して自己評価を記載します。
そうすると自分の弱みとともに強みを発見することができ、より自分に合った方向性を見つけることができます。

介護士がキャリアアップするうえで、資格取得も役立ちます。
無資格の方や未経験者が介護の仕事を始める場合は、厚生労働省が認定している介護職員初任者研修を受けると働く場所が広がり、給与もアップします。
さらに介護知識や技術を学べる介護福祉士実務者研修、国家資格である介護福祉士を目指すと待遇面でも優遇されます。
介護士の経験が5年以上と長い方は、介護支援専門員実務研修受講試験を受けてケアマネージャーになったり、管理者として仕事をすることもできるでしょう。